臨床試験で大切なこと

臨床試験をスムーズに実施するために大切なことがたくさんあります。それについては、私が連載しているPRESIDENT Onlineでも少し触れています。「創薬の成否を分けるのは、「正反対の才能」を兼ね備えているかどうか」をご覧ください。

アキュセラは欧米の病院と連携して臨床試験を行っており、絶えず我々のスタッフが医療施設とコミュニケーションをとっています。患者さんが薬を飲んでくれているか、カルテに書き損じがないか、データはきちっとエントリーされているか、検査漏れはないか、患者さんが予定通りに通院しているか、 不具合は生じていないかどうかなどを密にモニターしてやっていきます。

一般的に臨床試験では、被験者さんから血液採取をして、血液中に薬剤候補の成分の濃度などを調べる検査があります。アキュセラも「エミクススタト塩酸塩」を服用するドライ型末期の加齢黄斑変性患者さんから、 血液を採取して様々な分析を行っています。

アキュセラが実施している臨床試験は飲み薬であるため、医療・研究施設で投与する必要がありません。しかし、遠隔地でも被験者のみなさんをモニターしやすくするための効率化が次の重要課題になります。特に今回のような方法で微量な検体でも検査できるように採血方法を改善することができれば、臨床試験のプロセスが改善され、被験者のみなさんへの負担も軽減できます。

114日に、臨床試験効率化を促す研究成果の発表「効率的な採血方法)をBioanalysis誌に掲載したという発表をしたのも、その一環です。従来の血液採取と並行し、新しい採血方法の有用性を検証いたしました。結果としては、採血の効率化や費用の削減に大きく貢献できることが実証されました。

今後は、後期臨床試験に応用が可能かの検証を行っていくわけですが、臨床試験では、薬剤の効果を調べるために必要なプロセスがたくさんあります。今回のような効率化を図っていくことが常に求められていると同時に、それを可能にする技術開発も日進月歩で発展しています。薬剤開発をするにあたり、これからも臨床現場を改良する新技術について検証していきたいと思います。このような努力の積み重ねが薬剤認可の成功確率を高めることにつながると考えています。