私たちの遺伝子治療技術がレビュー論文に記載されました

みなさまこんにちは。今回は、現在眼科領域で、既に失明してしまった方々の視覚を再生する、人工網膜、細胞治療、遺伝子治療など革新的な技術が注目を集めている中、私たちのオプトジェネティクスを用いた遺伝子治療プログラムが眼科雑誌Retina(39巻 2019)の先端技術をまとめたレビュー”STEM CELL THERAPIES, GENE-BASED THERAPIES, OPTOGENETICS, AND RETINAL PROSTHETICS: CURRENT STATE AND IMPLICATIONS FOR THE FUTURE”(EDWARD H. WOOD氏著) の中で取り上げられました。

オプトジェネティクスは本来光感受性を持たない細胞に光感受性蛋白質を発現させることで、光に反応して興奮させる技術ですが、既に米国大手企業によって細菌などの光感受性イオンチャネル遺伝子を網膜の細胞に導入する遺伝子治療の臨床試験が始まっています。私たちは、この技術を第一世代のオプトジェネティクスと呼んでいます。この論文の中では、この第一世代のオプトジェネティクスに関して、光に対する感度不足が懸念され、本来ヒトが持たないバクテリアの光感受性蛋白質の導入は免疫反応を誘導するリスクが高いことが述べられています。

 私たちが開発中の次世代のオプトジェネティクスは、ヒトの視細胞で発現している蛋白質、ロドプシンを二次神経細胞であるオン型双極細胞に導入し、その細胞のG蛋白シグナル細胞内伝達系を活性化することで双極細胞を視細胞のように働かせる、即ち正常の網膜と同じような高い光感度を再獲得することが理論的に可能であり、またバクテリア由来ではなく、元々自分たちの持つ蛋白を用いることで異物に対する免疫応答、炎症を回避できると考えられます。

私たちは、第二世代のオプトジェネティクスにも難しい課題はありますが、現在、グローバルな共同研究チームで課題克服に臨み、一刻も早く、患者様に第二世代のオプトジェネティクス遺伝子治療をお届けできるように努力しております。

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