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加齢黄斑変性治療薬候補「エミクススタト」の臨床第2b/3相試験におけるトップラインデータについて

加齢黄斑変性治療薬候補「エミクススタト」の臨床第2b/3相試験におけるトップラインデータを発表させていただきました。結果は、残念ながら主要評価項目達成には至りませんでした。この先の数ヶ月で臨床試験データを検証し、加齢黄斑変性に対する開発の方向性を検討してまいります。

当初は6月に発表を予定しておりましたが、昨日明らかになった臨床試験の結果が、望ましくないものであったため、一刻も早く投資家の方々に知らせる必要があると判断し、本日開示いたしました。

加齢黄斑変性の治療薬開発について

加齢黄斑変性の治療薬開発について

アキュセラが開発中の加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい、AMD)という目の病気の治療薬候補の臨床試験フェーズ2aの結果が「RETINA」という米国の眼科ジャーナルの2015年6月号に掲載されました。

加齢黄斑変性は、緑内障よりも患者数が多く、世界で約1億3千万人もの人々が患っています。欧米では失明にいたる原因疾患の1位を占めるほどです。進行すると視野の中心部から見えなくなるため、字を書いたりお茶を入れたりする日常的な動作に支障をきたしてしまいます。

この病気は、視細胞が光を浴びすぎて網膜がダメージを受けることが原因のひとつと考えられています。初期のドライ型を経て、ドライ型のまま視力が低下するケースと、長年ドライ型を患ったのちに眼底出血をきたしウェット型に移行するケースがあります。この二つのタイプの末期症状の違いをわかりやすく例えると、液晶画面のピクセル落ちが一つのドットから徐々に広がって地図状あるいは面状に広がっていくのがドライ型で、画面の上に絵の具をこぼしてしまうのがウェット型です。詳しくは、私がプレジデントオンラインで連載している【開眼!「朝令暮改」仕事術】の「飲むサングラスって何ですか?」に書いていますので、そちらをお読みいただければと思います。アキュセラが開発中の「飲むサングラス」と呼ばれる「エミクススタト塩酸塩」についても解説しています。

眼科領域研究とARVO

53日から7日まで開催されたARVOに、今年は2日間参加しました。今回は時間に制約があったので、学会の後半からの参加でしたが、同行したスタッフ達とも最先端研究を知る上で充実した2日間を過ごすことができました。

ARVOとは「The Association for Research in Vision and Ophthalmology, Inc. 」の略で、眼科学会の中では権威ある学会の一つです。1928年に73名の眼科医によりワシントンDCで設立された歴史の長い学会です。米国では、ARVOAmerican Academy of Ophthalmologyが双璧として知られています。

視覚とウェアラブルデバイス

9月と10月のPRESIDENT Online《開眼!「朝令暮改」仕事術》では、同じく目の世界で挑戦するジェイアイエヌの田中社長に対談の時間をいただいた。

東京のオフィスに伺ったのは8月だから、「JINS MEME」を発表されてから数ヶ月後のこと。ウェアラブルデバイスの試作品に興味があったので、お言葉に甘えて「JINS MEME」をかけさせてもらった。これはスマホと連動したセンサー付きのメガネで、眼の動きの変化により、自覚が難しい肉体と精神の疲労度を割り出すことができるそうだ。

動体視力から考える目の力

動体視力から考える目の力

中西哲生さんがパーソナリティを務める東京FM「クロノス」に、出演をさせていただいた時のこと。中西さんはサッカー選手のコーチをなさっていて、選手のパフォーマンスと動体視力の関係について深い興味をお持ちだった。中西さん独自の仮説を立てて選手のパフォーマンス向上につながる確かなコーチングメソッドを築き上げていくお話は非常に面白かった。その中で、どうすれば動体視力を鍛えられるのかという話が出た。これは単に目を鍛えるというものではなく、メカニズムとして奥が深いのでブログに書いてみることにした。

瞳は健康への窓

最近読んだ、ウォールストリートジャーナルの記事に、健康障害は患者の息を分析することで診断できるケースが増えてきているという興味深い話が書かれていました。歴史をさかのぼりますと、医学の父、ヒポクラテスは、紀元前400年頃に、吐息のにおいと病気の関係についての論文を書き残しています。その後、何世紀にも渡る研究を経て、肝臓や腎臓に疾患がある患者が吐く息には、独特のにおいがあることがわかってきました。